細胞状態
ToxiLight™ 非破壊細胞毒性バイオアッセイキット
ToxiLight™非破壊細胞毒性バイオアッセイキットは、損傷した細胞から放出されるアデニル酸キナーゼ(AK)を測定する生物発光の非破壊的細胞毒性アッセイキットです。AKは、あらゆる真核細胞内に存在する安定なタンパク質で、細胞死によって培地へ放出されます。AKの活性により、ADP(アデノシン二リン酸)がリン酸化されてATP(アデノシン三リン酸)が生成され、生成されたATPをルシフェラーゼ反応を利用して測定します。細胞溶解レベルの上昇に伴って培地上清中のAK量も増加し、その結果、ToxiLight™試薬により高輝度の光が発生します。細胞溶解は不要で測定は培地上清を用いて行われます。
利点
- 高感度 – 最少で10細胞まで検出
- 非破壊 – 溶解が不要なため同一サンプルで継続して解析可能
- 簡易 – 細胞培養液もしくは培地上清に単一の試薬を添加するだけ
- 迅速 – 96ウェルプレートの結果は10分未満で分析可能
- 適用性 – 培養上清はAK活性の低下を伴うことなく凍結保存が可能
用途
- 細胞毒性研究
- ハイコンテストスクリーニング
- コンビネーションアッセイ
2℃ – 8℃, 凍結不可
細胞毒性のカイネティクス
カンプトセシン処理後、各時間の細胞培地上清20 mlをToxiLight™ により解析。
細胞における濃度依存的活性の同定
各濃度のカンプトセシンで処理したHUVEC細胞をViaLight™ PlusとToxiLight™により解析。ViaLight™ Plusのシグナルは濃度依存的に減少する。一方ToxiLight™のシグナルは、低濃度では低いレベルで移行するが、高濃度で一気に上昇する。
ToxiLight™ バイオアッセイキットは10細胞まで検出可能
ToxiLight™ は幅広い細胞数(ダイナミックレンジ)に対応し、高い定量性を示す。
アデニル酸キナーゼは3日間安定
105 /ml Jurkat細胞をToxiLight™ 100%溶解試薬で溶解し、放出されたAK活性を24・48・72時間後に測定した。活性の低下は見られなかった。
仕様 | |
サイズ: | 500 回(5×96ウェルプレート) 1,000 回(10×96ウェルプレート) 10,000 回(100×96ウェルプレート) |
検出限界: | 最少で10細胞まで検出(培地上清の場合は50細胞) |
解析時間: | サンプル当り1秒, 1プレートにつき15分以内 |
使用可能な細胞: | 全ての哺乳類細胞 |
操作温度: | 室温 |
リニアレンジ: | 3桁以上 |
再現性: | 変動係数 (CV) ≈5% |
相関性: | ヨウ化プロピジウムの膜透過性アッセイと高い相関を示す |
推奨機器: | マイクロプレートルミノメーター(インジェクター有無)共に対応 マイクロプレート液体シンチレーションカウンターの発光モード |